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2026年3月18日

【運営の日記】この声が届いてほしい

職場を出る時間によっては乗るべき電車が二十分くらいやってこない。オフィスから駅までの道を歩きながら時間を確認すると、どうやら今日も運が悪そうだ。そんなときは大抵、近くのしんぱち食堂で夕ご飯を済ませることになる。

店の扉を開くと、カウンターの内側で、店員が思い切りずっこけた。食器類が割れる大きな音が響く。「一人なんですけど」と小さく呟いた声はその轟音にかき消され、気まずく突っ立っているだけの時間が流れる。

このタイミングで声を張るのは品がない。が、入店しながらその存在を店員にお知らせできていない状況はどこか不健全だ。その両者間で揺れる気持ちがそのまま声になったような頼りない声で、慌てて片付けをしている店員の奥にいるもう一人の店員に声をかける。

「この声が届いてほしい」という祈りは、もっとシリアスでドラマチックな場面で捧げられるものだと思っていた。

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