日記の瞬間

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2026年3月25日

先週の日記

職場を出る時間によっては乗るべき電車が二十分くらいやってこない。オフィスから駅までの道を歩きながら時間を確認すると、どうやら今日も運が悪そうだ。そんなときは大抵、近くのしんぱち食堂で夕ご飯を済ませることになる。

店の扉を開くと、カウンターの内側で、店員が思い切りずっこけた。食器類が割れる大きな音が響く。「一人なんですけど」と小さく呟いた声はその轟音にかき消され、気まずく突っ立っているだけの時間が流れる。

このタイミングで声を張るのは品がない。が、入店しながらその存在を店員にお知らせできていない状況はどこか不健全だ。その両者間で揺れる気持ちがそのまま声になったような頼りない声で、慌てて片付けをしている店員の奥にいるもう一人の店員に声をかける。

「この声が届いてほしい」という祈りは、もっとシリアスでドラマチックな場面で捧げられるものだと思っていた。

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日記の瞬間とは?

誰に繋がるかわからないドキドキハラハラの日記リレー企画、【日記の瞬間】。

日記を書こうと決めて一日を始めると、今まで見過ごしてきたいくつかの瞬間が、書くべき日記の題材として生き生きと立ち現れるような感触があります。

この企画は、多様な「日記の瞬間」を、それぞれの人が知り合いに依頼することで連鎖させていく試みです。

「日記の瞬間」が蓄積されることで、私たちの生活は繊細な「気づき」に満ち溢れていくはずです。

note(26時の談話室)

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