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2026年3月26日

横断歩道を渡っていると、ちょうどその真ん中くらいで青信号が点滅をはじめる。それなりに大きな交差点で、右折待ちのトラックの圧も感じる。
特に何の考えもなしに、ちょっとだけ走るような動きをとってみる。が、冷静になって自分を見直してみると、別に歩行のスピードが上がっているわけではない。前を歩いている男性との距離はまったく変わっていない。
無意識のうちになされた日常的な動作だが、ふと、これは欺瞞だったのだなと思う。足取りを早めることが目的なのではなく「いかにも急いでますよ」と見せかけるための動き。「急いでいるのだから文句を言わないでね」とプレッシャーをかけるような態度。
少しばかり抽象的に考えていくと、交差点の真ん中でガチャガチャと足を動かしている自分が、理想の自分からかけ離れた存在であるように思えてくる。僕は小市民的な悪に加担しているのではないか。
渡り終える頃には赤信号になっている。
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