日記の瞬間

3
2025年9月3日

先週の日記

キムタクが家系ラーメンのお店に行った動画を見て、無性に濃い味の麺を啜りたくなる。ということで、仕事終わりに途中下車して、家系ラーメンの中でも「味が濃い」と有名なお店に行く。

二、三人の列に並び、腹を空かしていざ着席。「ライスバー」なるご飯おかわりセットとチャーシューたっぷりのラーメンを注文し、学校給食用みたいな炊飯ジャーからご飯を山盛りに盛る。きゅうりの漬物とにんにくやら生姜やらをかけて、白米を食らって待つ。

色の濃いラーメンである。薄切りにされたチャーシューが丼を覆うように乗っており、食べ応えがありそう。一口食べてみると、旨味の強さとオイリーさ、味の濃さが脳をダイレクトに揺らすような感覚を覚える。うまい。

ただ、半分くらい食べ進んだタイミングで、胃の調子がガクンと悪くなってしまう。うっすらとした吐き気は、お酒を飲みすぎた時以上に堪えるものがある。まだまだ麺もご飯もチャーシューも残っているのに……と、己の胃腸が取り返しのつかないほど老いてしまったことを痛感し、悲しい気持ちになる。

なんとか完食。とはいえ、ここだけの話、チャーシューの切れ端を何個か丼の底に隠して逃げるように退店したのだった。あんなにうまくて、あんなに腹が減っていたのにこのザマである。おそらくは並大抵のアラサーごとき、家系に挑戦するというのは分不相応なのだろう。

しかしまあ、なんだか悲しい。

日記を読む

↓ランダムで日記が読めます

日記の瞬間とは?

誰に繋がるかわからないドキドキハラハラの日記リレー企画、【日記の瞬間】。

日記を書こうと決めて一日を始めると、今まで見過ごしてきたいくつかの瞬間が、書くべき日記の題材として生き生きと立ち現れるような感触があります。

この企画は、多様な「日記の瞬間」を、それぞれの人が知り合いに依頼することで連鎖させていく試みです。

「日記の瞬間」が蓄積されることで、私たちの生活は繊細な「気づき」に満ち溢れていくはずです。

note(26時の談話室)

noteを読む

記事