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2026年3月8日

【運営の日記】クーポンは使わねえ

コンビニでアロエヨーグルトを買うと、数日後から利用可能な無料クーポンが付いてくる。普段は無視する「クーポンが発行されます」というレジの音声を最後まで聞いて、レシートが発行されるのを待つ。

わずか数秒の時間でも、場違いなような感覚を覚えてしまう。僕も店員も何もすることがなく、じっと待っているだけの時間。何か既視感のある感覚なのだが、うまく思い出すことができない。


ドラッグストアで買い物をすると、大抵の場合は割引のクーポンが付いてくる。たまに20%引きとかもあるので、結構お得で、次回は必ずや使おうと思う。が、なかなかレシートを整理しない悪癖のせいで、「たしかクーポンがあったんだけど……」とレジで財布をひっくり返すようにして探し、結局は使わずに買い物を済ましてしまう。

僕はクーポンを探すのが嫌いだ。たかだか百円や二百円のために買い物の時間がスマートでなくなってしまうことが耐えられない。「釣りは要らねえ」と値段も見ずにお札を何枚か置いて退店するのが一番格好良いと思っているから、会計を確認し、そのうちの幾らかを節約しようとレシートの束を引っ掻き回すなんて、本当にみっともないことだと思っている。

が、これは言うまでもなく、僕が考える格好良さのいちばんうわべにある。「釣りは要らねえ」という発言や行動が格好良いのは、それを成り立たせるだけの財政的・心理的な余裕があることが格好良いからだ。というよりも、難しい事件の捜査をしていたり、大きな試合を控えていたり、世界を救おうとしていたりする主人公が、たかだか食事の会計なんてものを意識していないのが格好良いのだ。

もちろん、僕はあらゆる面において余裕なんてないし、大きなプレッシャーに晒されているわけではない。そんなごくごく普通の小市民が「釣りは要らねえ」ではなく「クーポンは使わねえ」を格好良い仕草だと考えているのだとすると、これはなかなかに痛々しい事態であると言わざるをえない。

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