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2024年5月26日

あわうみさんの日記

最近スーパーで食材を安く買うことがマイブームだ。ということで、今日のミッションはニンジンを一本安く買うこと。

午前11時、手芸店での買い物をすませて自宅に向けて足を進める。頭の中で考えるのは今日の夕食だ。

借りているレシピ本にのっていたドライカレーを作ってみようか。でも、それにはニンジンが1本足りない。

よし、帰り道に安いやつを見つけよう。気分は宝探しだ。

スマホで地図を見ると、途中に小型スーパーが二店でてきた。よし、順番に寄っていこう。もしピンとくるニンジンがなかったらいつものスーパーで買えばいいか。

5分ほど歩くと看板が見えてきた。「アピタ」だ。ピアゴと似てる名前だなーと思って調べると、どうやら同じ系列らしい。運営元は「ドン・キホーテ」を運営している企業だ。

三文字でピとアを入れれば仲間になれそう。たとえば「ロピア」とかどうでしょう。と思って調べたら別系列の激安スーパーの名前だった。スーパーの名前、意外とかぶりやすい説。

ドアを押して入る。店内はスーパーにしては通路が狭く暗い。コンビニにしては生鮮食品が多く暗い。そのへんはちょっとドンキ系列らしさがあるような。

ニンジンを見ると2本セットが売っていた。「2本」か。ニンジンという食材は、一人暮らしにとって意外と難しい代物だ。というのも、ニンジンって意外と単体で食べることが少ない。今のところ、僕が作れるニンジンが主役のレシピは「ニンジンしりしり」一択だ。

ところで気になるお値段ですがと袋を見ると「198円」だった。お得ではないな。別の店に行くか。

踵を返しかけたそのとき、別のニンジンが目に入った。

「カレーセット(ニンジン、じゃがいも、玉ねぎ)」

まさかの全部入りセット販売だ。しかしこちらの価格は298円。これははっきり言える。高い。子供のころベイブレードを買おうとしたらパラッパラッパーのぬいぐるみがセットで唇をかんだときを思い出した。

結局そのまま出口へ向かうこととなった。

大通りを10分ほど歩くと、なじみのあるポップ体が見えてきた。二つ目の小型スーパー「まいばすけっと」に到着だ。こちらも同じような暗めの店内が迎えてくれる。

自動ドアにタッチし、ウマのようにニンジンへまっすぐと進んでいく。そこにあったのは「2本198円」の文字だった。アピタと同じか。

肩を落としながら店内をながめると、今度は別の場所にいるニンジンと目が合った。

どうやらワゴンセールっぽい。と、そこには光り輝く「20%引き」の文字があるではないか。思わず手を伸ばし、固まった。

よく考えよう。このニンジンも鬼門の2本セットだ。そして、この価格は2割引きだとしても「お買い得」って程ではない。

強い心を持ってUターンする。と、ある一点に吸い寄せられた。

「おかめ納豆 65円」

棚が光り輝いて見える。あまりに安い。今この納豆に跪けと言われたら従ってしまう自信がある。

僕は普段、納豆を常に安く売っているスーパーがありそこで売っている。そこには「毎日嬉しいこの価格」という自信に満ちたポップとともに、「79円」の文字が躍っているのだ。

それよりも14円も下回る場所があるのか。震える手が納豆に伸びる。その手が止まった。

今、家に納豆4パックあるんだった。

結局、ニンジンはいつものスーパーで1本分を買うこととなった。価格は88円。1本当たりの価格はピアゴとアピタよりしっかり安い。ミッションコンプリートだ。

その日作ったドライカレーは、心なしかいつもよりニンジンの甘みがきいていてやさしい味だった。また作ろう。

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