口に入れるものが茶色いのはすごいことだ。
と、打ち合わせ終わりの隙間時間に同僚に熱弁してしまった。色々と食材を並べてみて、それがカレーとかウスターソースみたいな色になることなんて想像できないだろう。スーパーで売られている茶色いソース類の原材料を見てみると、訳のわからない量の食べ物が書き並べられていることに気がつくだろう。つまりは茶色さは複雑さの極みなのだ、と。
醤油も茶色い、と指摘が入る。確かに。その場で少し納得してしまい、茶色さ=複雑さの仮説がグラグラと揺れ、その話題は立ち消えになってしまう。
ただよく考えてみると、醤油の茶色さは発酵という理解の難しい過程を経て作られているのだ。発酵も、複雑さの一形態である。あの茶色さは、無数の微生物たちの努力の結晶である。
とまあ、こんなことを考えたりもしたが、結局は「よく火を入れれば茶色くなるんじゃね」という単純な結論に帰着した。
そろそろ仕事に戻らなければならない。


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