久しぶりに濱口竜介の『PASSION』を見返す。
二十代も終わりに近づいた過去の友人たちが繰り広げる恋愛いざこざラブバトル。ざっくりと言えば、好きだの嫌いだのでゴタゴタと揉めていくだけの話なのだけれど、やっぱり面白い。ただまあ年齢的にここでの登場人物にかなり近づいて来たこともあって、他人事には思えないような切実さもある。
「あいつは変わってしまった」「あいつは昔のままだ」「自分は変わってしまった」「自分は昔のままだ」出てくるキャラクター全員が、この四つの思いを決定的に掛け違えたまま、他人に勝手に期待したり失望したりして、最終的に「好き」と「嫌い」の感情に帰着する様はものすごくエモーショナルだと思った。
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