所用があり、仕事終わりに有楽町のビックカメラに行く。諸々の電化製品をAmazonで購入するようになっているので、家電量販店に足を運ぶのはもう二年ぶりとかになると思う。
機械に大したこだわりもない人間だが、昔はよく家電量販店を冷やかしに行っていた。実家近くの駅ビルにある本屋に行き、無印良品を徘徊し、LOFTを巡って、最後に辿り着くのがそれほど大きくはないノジマで、別に品揃えが良いでもないイヤホンを見て、その機械と値段をインプットしていたのだった。
音響へのこだわりがすごい同級生がいて、彼の話を聞いて少しずつ興味を持っていたのだろう。そうしてごくごくたまに中野の専門店にも行くようになり、色々と吟味をした結果、SHURE製の一万円くらいのイヤホンを購入した。耳に装着する部分がスケルトンになっていて、耳への密着が良いイヤホンだった。ノイズキャンセリングの機能はついていないのに、周囲の音がほとんど聞こえなくなった。初めてつけたときは結構な感動を覚えた記憶がある。
あれは実際のお店で購入したのだろうか? よく覚えていないが、色々とマニアックなイヤホンを試してみた挙句に、結局はかなり有名でネット上にも情報の豊富なものを購入したのだ。ここから音響の沼にハマっていき、ケーブル一本にこだわる厄介な人間になっていた可能性もある。ただそうならなかったのは、僕がそのイヤホンを一年余りで紛失してしまったからだ。それ以来、同じイヤホンを合計で三本くらい購入したが、毎度一年経たずに泣くしてしまい、芽生えつつあったイヤホンへの熱はすっかり冷めてしまった。今では二千円くらいのイヤホンを買っている(すぐに紛失する癖は抜けきれていない)。
特にお目当てでもないオーディオのエリアを散策していると、ふとそんなことを思い出してしまった。そして、当時の興味関心が少しずつ立ち上がってくるような感覚があり、家に帰るとマイクやらオーディオインターフェイスやらを調べ始め、気がつくとたっぷりと夜更かしをしてしまう。イヤホンにこだわりを持つ未来はおそらく金輪際ないが、たとえば家で使う諸々の装置に関しては、もしかすると急にどハマりしてお金をドブドブ使うこともあるのかもしれない。


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