朝、パソコンを開きメールソフトの「更新」ボタンを押す瞬間の、緊張と苦悶、ほんの少しの期待が混ざったような感情は、社会人3年目になってもなかなか消えない。 一晩あるいは土日を挟むから、当然相手先もデスクに向かっていない訳で、メールが大量に来ることはないと分かってはいる。 しかし、だ。
―――いやいや、メールが心底嫌いならそもそもソフトを立上げないのでその時点で褒めて欲しいし、それから期待というのは「Haha!先方の奴めまた期日を過ぎてやがるぜ!」と楽しみたい卑怯な心に因るものだ。
平日毎日そんな不安定な感情が現れるなら、月曜日なんて尋常ではない。ましてやゴールデンウィーク明け直後の今日なんてもう………
2秒間の呼吸停止とは裏腹に、「新着メールはありませんでした」という異常警告。
みたいな、なんだ思った程ではなかった、という経験によく出くわす。 それが積み重なったのが俺の人生だ、とまで大層なことではないが。
資料を頑張って作ってみたが上司に特に何も言われなかった。 システムダウンを心底警戒して各社に連絡し残業までしたが別に本当に何も起こらなかった。 ランチで大盛を頼んだことを注文後に心配したが意外と食えた。
実績値が期待や予測を大きく下回り、それを許せるか、ということか。 もはや自分の”直感”が優れていないだけかもしれないが(それはそれで度々感じる)、 無理矢理ポジティブ視点を導入すれば、ズレを許せる余裕が自分にはあるのだな、と言えるか。 小っちゃいことは気にするなっ、の「小っちゃいこと」をどこまで拡大できるか。 許容できる自分であり続けられたらいいな…。 (そもそも実害が出ていないので許容云々ですらないのだが、朝一の脳ではそれに気付けず優越感に浸っている。)
晴れ(雲量7割)の空に丁度良い落ち着いた微笑みがある。 週初めにしては贅沢な幸福だと思いながら、3回目の催促メールを懇切丁寧に差上げた。
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