昼休みにモスバーガーへ行く。
「普通に頼んだら1,000円超えるよ」と同僚に言われていたのだが、確かに頼みたいメニューをセットにしてしまえば簡単にそれくらいの値段にはなってしまう。貧しい労働者の僕にとって、ランチの値段が4桁になるのはかなり厳しい。
とはいえせっかくモスバーガーに来たのだから、という思いも強い。はなから節約するつもりならば、モスを食べにいこうという誘いを断ればよかったのだ。のこのことついてきたわけだから、間違いなく僕はモスバーガーを欲している。とびきりチーズを欲している。
幸い店内はそれほど混み合ってもおらず、セルフレジの後ろに並ぶ客の姿もない。納得するまで考え抜くことができるわけだ。
とびきりチーズ&ベーコン(名前は適当)に強く心を惹かれる。セットで1,390円。この価格なら高級店のランチだって食べられるかもしれないし、大戸屋の定食にビールをつけることもできるかもしれない。そう考えると1,000円台も半ばのこの価格がひどく高く感じられるが、しかしもう心はモスとともにあるのだ。他との比較なんてちゃちな真似はするべきでない。
隣でメニューを選んでいた同僚が、一緒にチキンナゲットを食べようと誘ってくる。二つ返事で了解すると、同僚は注文を終え、席に向かう。流石に迷ってばかりもいられない。貴重な昼休憩である。こういうのはササっと決めて有益な会話に花を咲かすのができるビジネスパーソンというものだ。
ぐるぐると液晶画面を動かして、再び最初の画面に戻る。1,390円がなんだ。そんくらいチョチョイと払ってやる。せっかくモスバーガーに来たのだ。モスバーガーに来た喜びを全力で享受するためには、自分が欲するものを、何の躊躇いもなく食い散らかしてしまえばいいのだ。
当たり前だが、チキンナゲットの値段を請求された。僕のランチは1,590円。高いよお。
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