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2024年7月9日

運営の日記

週末に本屋で立ち読みをした河出の「文藝」で、ハン・ガンという韓国の作家がえらく絶賛されていて、今月は本を買わないと決めていたのについつい購入してしまう。

『すべての、白いものたちの』という薄い本。読んでみると、あまりに素晴らしい。散文詩とエッセイと小説のあわいに位置するともいうべき文章は、平易でありながら詩的で、詩的でありながら感傷的すぎず、感傷的でありながら具体的で明晰さを保っていて、そのバランス感覚の確かさが、一文一文を丁寧に読んでいかなければならないという当たり前の感覚を改めて取り戻させてくれる。

空いている平日の中央線で、こういう本を読みながらうたた寝をしたらどれだけ気持ちがいいだろう。サイダーなんかをちまちま飲みながら。

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