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2025年2月17日

【運営の日記】華やかな衣服

「華やかな式場の中に、一人就活生が紛れ込んでいる」と言われたことを気に留めており、近く迫った友人の結婚式に参列するために、ベストとネクタイを買いに出かける。礼服を新調するのは厳しいが、あの手この手を使って黒のビジネススーツを華美にする努力はするべきだ。

スーツのお店に入るのは、もう三年ぶりくらいになる。仕事でスーツを着ることは滅多にないから、自分にとってはほとんど無縁の世界である。

しかし、ずらっと並ぶジャケットを見ていると、思いのほか興味が出てくる自分にびっくりする。パリッとしたスーツを着込んで大手町を闊歩する世界線も、もしかするとあったのかもしれないと思う。


計画通り、ベストとネクタイを買って退店。なかなか堪える出費だが、ちゃんと「必要なものを正当な金額で買った」ような感覚がある。


別にスーツを買いに行ったこととは直接的な関係はないのだが、前日からファッション論の入門書を読んでいる。

スーツとはフランス革命を推進した男性たちが穿いていた長ズボンから発展した衣服であり、それ以前の貴族的価値観を否定することで完成したスタイルであるとのこと。それが、産業革命によって広く浸透し、現在のスーツの形を決定づけたのだという。

つまり、もともとは貴族的な虚飾(華美な色彩・豪華な毛皮やレース・高価な宝石等)に対する対抗馬として世間に提出されたスーツという衣服を、僕はもっとも華やかな衣服として認識しているということになる。

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