土曜日は忙しい。土日休みの顧客の対応に追われる私と同僚たちは、銃弾みたいに飛んでくる電話を取りつつ、次の来客に備えて資料を刷る。気づけば、就業時間「から」の面談が予定に入っていた。
その顧客を最後に見送ると、もう同僚は誰もいなくなっていた。就業時間が終わって、自分の仕事が片付いたら、気を遣わず帰ろう。そう約束している。
私はシャッターを閉め、あかあかと灯ったオフィスの蛍光灯を、半分消す。薄暗くなった中で、固定電話を留守番モードにする。もう誰も来ないし、誰からも電話はかかってこない。
なんだか、ここからが自分の時間だと思ってしまう。
ゆっくり今日の振り返りをする。よくなかったこともよかったことも、光を放つPCモニターの前で咀嚼する。 1時間ほど考え事をしながら、書類の片付けや記録の記入をした。大抵の場合、仕事は終わらない。やるべきことは無数にあるから,とりあえずキリをつけるしかない。
明日も仕事だ。電車に乗りシャワーを浴び、朝でもないのにコーンフレークを食べ、歯を磨いてベッドでこれを書いている。
明日はもっとよくなれる。
コメント