早朝に結構強い雨が降っていて、その雨音で目が覚めた。窓を開けたまま寝ていたから、地面に打ちつける雨の音が直接に響いてくる。この薄暗さはまだ夜の名残を残しているのか、それとも分厚い雲が朝日を遮断しているのか。結局そのことは分からず二度寝。
八時くらいに起床。昨晩、朝に洗濯を回すよう予約したはずだが、どうも動いた形跡がない。ただ天気予報を見ると午前中はパラパラと雨が降るらしいので、結果オーライだと思う。
ちょっと筋トレをして、近所のコメダに向かう。午前中から外出しようと決めていたのだ。午前中に家を出ると一日が長い。モーニングセットとミニサラダを注文。でかいコーヒーを飲みながら、昨日寝る前に読んでいた『みんなの現代アート』という本の続きを読む。一通り読み終わると、毎日一編ずつ読んでいるアリス・マンローの『イラクサ』という小説から、表題作の「イラクサ」を読む。「夫や家や結婚生活で得たすべてを捨てた」女性が、初恋(?)の男と再会する話。アリス・マンローの小説には「もうあの頃に戻ることはできない」という寂しさが満ち満ちている。
夕方、米を買いに外を歩く。涼しい。秋が始まったらしい。この涼しさを肌で感じるたびに、言いようもない寂しさに襲われる。もう高校生に戻って部活や演劇に熱中することもできないし、焦燥感とともに受験勉強に勤しむこともできない。鴨川で朝まで飲み明かすこともできない、こともないか。
実は色々なことがまだまだできるかもしれない。十年後の秋の日に、この日々を「あの頃に戻ることはできない」と寂しく思い返しているといいなと思う。
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