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2024年5月26日

運営の日記

夜、月島で大学時代の友人と飲む約束があったので、この土日で初めてまともな外出をする。引きこもってばかりいると嫌な疲れが溜まってきてしまうので、家を出る用事があるのはありがたい。

ひとりでゆっくりと読書をする時間を確保したい(パソコンばかり見るのは避けたい)ということで、適当な駅で降り、適当にぶらついて良い感じの喫茶店に入る。

ずっと前からその場所で営業を続けたきたのだろう。赤い看板は乾いた血のように赤黒く変色し、紫煙立ち込める店内には長い時間をかけて蓄積した独特のにおいが染み付いている。

やけに薄暗い窓際の席に腰を下ろし、アイスのカフェオレを頼む。ルノワール価格なのは想定外だったが、やはり喫茶店のカフェオレでしか味わえないコーヒーの香りがある。

ボードリヤールの『消費社会の神話と構造』を開き、一章分だけ読む。目の前の席に座っていた関西弁の男性が、「インフルエンサーなんて言葉が出る前からさ……」と、目の前で背筋をまっすぐに話を聞く若者に向かって語りかけている。 

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