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2024年11月10日

【イチさんの日記】

金曜から二晩うちに泊まっていた人がおり、その人の帰路を駅までついて行った。 この人はおおよそ毎週末うちへやって来る。鍋を火にかけていない限り私は駅まで出向き、駅で落ち合い、駅で別れる。私はその人の心身がいつも心配で心配でたまらない。だから改札の向こうに姿が見えると安心するし、ホームへ上る階段に消えてしまうと消えたそばからまた心配になる。

その人は先週からずっと風邪をひいていて、特に鼻水がひどいようだった。先週は私も同程度に風邪をひいていた。かなり好ましい対照実験、などと思っていたが、私のほうは週の中頃にはほとんど治ってしまった。先に治ったぶん、その人の風邪ももらってあげられればよかったのだが。私は日ごとに回復し、変わらず心配している。

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