謝罪の電話をする。ほんとうに大変申し訳ございません、と大きな声で言った。話を聞く限りでは、手遅れということでもなく、それほど怒っていない様子だったので安心した。粗忽な性質は愛らしさにつながるときもあれば、トラブルを呼び寄せるときもある。
朝目覚めたときから取引先への謝罪電話について考えはじめ、その想像を巡らせながら出勤の道を歩いた。電車の中で気分を上げるために楽しい会話を聞こうと思い、ポッドキャストを聴いていて、廊下でお弁当を食べていたというエピソードを聴く。自分が高校生のときに卒業間際の二週間だけ渡り廊下で友達とご飯を食べていたことを思い出す。
最近、スマホのプランを3GBに切り替えた。通信制限が来てしまうのを避けるために、音声コンテンツはダウンロードして聴いている。最新の配信話を自動でダウンロードするように設定していて、好きな番組の最新話が何もしなくてもたくさん入っているので困っていない。近ごろの移動中はポッドキャストばかりだったので音楽はまだ入れていない。唯一、二年くらい前に飛行機の中で聴くために入れた、eastern youthの「孤立無援の花」という名前のアルバムがスマホに入っている。
謝罪の一連に気を揉んでいた様子を見かねて上司が晩御飯をおごってくれる。三、四杯お酒も飲んだ。明日も仕事があることを考えて、赤子くらいの大きさの水をコンビニで買って電車に乗った。
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