連休も最終日なので、名残惜しさを最後まで感じずにいるために、ひとりで飲みに出かける。まだ完全に太陽は沈み切ってはいない時間に、透き通った紺色の空の下、最近から行くようになったクラフトビールを提供してくれるお店に入る。
ガランとした店内。客が少ないというのもあるが、なんとなくもの寂しさというか、廃れた商店街のような風情である。
まずは小さいビールを頼んで、いつもとは違う二人がけの席に腰を下ろす。新しく買った漫画(『チ。―地球の運動について―』)の二巻を開いて読み進める。
しかしまあ、九連休は良かった。心ゆくまでゆっくりできた。
漫画を読み終わると、今度は大きなグラスでビールを頼み、デリダの入門書(『ジャック・デリダ「差延」を読む』)を開く。ちょっと酔ってきたのか、長い間ピンときていなかったデリダの思考が腑に落ちてくる感じがある。これは「〜である/がある」を禁じられた中で組み立てられた論理なのだ(酔っ払ってわかったつもりになっていたことを日記を書いて改めて痛感する)。
帰り道、まだそんなに遅い時間ではなかったので、駅ビルに入っている本屋へ。「どうして俺は労働をしなければならないのか」と本当に泣きたい気持ちになってきたので、大戸屋で温かいご飯を食べて家に帰る。
コメント